それまでになかったものを作り出す創造こそ、私の生きる目的であり私自身そのものです。「ゆりかごからゆりかごへ(Cradle to Cradle)」という考えに基づき、この庭に使用されている全ての素材は、有機的で限りなく自然であり、環境を考え再利用が可能で、持続的に共生が可能な景観作りを果たす私の思想を反映しています。
このガーデンは、数字の“8”にインスピレーションを受けてデザインしました。“8”は無限大を示すシンボル”∞“ と同じ形であり、私は未来へと永遠に続く幸せと解釈をしました。曲線が中央で交わることによってできた“8”を、ガーデンの境界と向かい合うテラスの二つの構造に用いています。
グラデーションの色彩が美しい植栽が施された6本のアーチの隙間から差し込む朝の光が、内側のテラスを明るく暖かく照らします。このアーチは、今までに無かった新しい壁面緑化の方法を提案しており、また、テラスに開けられた無数にあるユニークな形の穴から伸びる植物がアクセントになっています。
自然の力強さがみなぎる松の樹が、水辺に浮くフローティングテラスの上で、その枝を元気よく伸長させています。テラスからサンベット部分まで一体に作られたこのフローティングテラスは、訪れた人がゆっくりとくつろぐことができる自然に囲まれたラウンジで、草木の間をランダムに伸びたカラフルなスティックが優美に演出しています。
余すところ無く使われた金色、オレンジ色、紫色、そして茶色といった色とりどりの植物や、秋を感じさせる暖色のテラスが、夏から秋へと季節が変わりゆく情景と、自然の豊かさに対する私たちの喜びを表現しています。